塗装工事は建物を美しく保つだけでなく、雨風や紫外線から家を守るために必要な、大切なメンテナンスです。
適切なタイミングや塗料の選び方、費用の相場、信頼できる業者の見極め方など、正しい知識がないまま放っておくと塗装後に後悔してしまうかもしれません。
そこで本記事では、塗装工事の基本から見逃しがちな劣化のサイン、塗料ごとの耐用年数、費用相場、工事の流れ、さらにはDIYが危険な理由までをわかりやすく解説します。
塗装の専門業者である「塗装屋 吉」だからこそ伝えられる、業者選びのポイントもあわせてご紹介します。
大切なお住まいを長く守るために、まずはこの記事を読んで塗装工事の正しい知識を身につけましょう。
そもそも塗装工事とは?
塗装工事とは、建物の外壁や屋根、付帯部(雨どい・破風板など)に塗料を塗ることです。
お家の外観の美しさを保つだけでなく、雨風・紫外線・サビ・汚れといった外的要因から建物を守るための工事です。
見た目をきれいにするだけでなく、建物そのものの寿命を延ばす保護の役割があり、建物のメンテナンスとして欠かせません。
特に屋根は太陽の熱や雨にさらされる時間が長く、劣化のスピードが早いため、定期的な点検や適切な施工を推奨します。
塗料の種類によっては断熱性・遮熱性・防カビ性などの機能が付加されることもあり、快適な住まいづくりにもつながります。
「建物の外観が気になってきた」
「10年以上メンテナンスしていない」
そんなときは塗装工事を検討する絶好のタイミングです。
塗装工事を検討すべきタイミング
塗装工事は、建物の状態によってタイミングを見極めることが大切です。
以下のような症状が見られたら、塗装を検討しましょう。
チョーキング現象が発生している
外壁に触れると手に白い粉がつく現象を「チョーキング」といいます。
塗料が紫外線や雨風によって分解され、顔料が粉状になって表面に現れる現象です。
これは塗料の劣化が進行しているサインで、防水性能が低下している可能性があるので塗装を検討する必要があります。
放置すると外壁材そのものの劣化につながるため、できるだけ早めの塗装を推奨します。
塗装が色褪せている
外壁や屋根の色が以前よりも薄く感じられる場合、色褪せが進行している可能性があります。
日光や雨風などの外的要因によって塗膜が劣化すると、発色が失われていきます。
見た目の印象が悪くなるだけでなく、塗膜本来の保護機能も弱まっている状態です。
塗装の劣化や寿命が近づいているサインなので、早めの対策が安心です。
ひび割れが発生している
ひび割れが発生しているのを見つけたら、できるだけ早く塗装工事を検討すべきです。
外壁や屋根に細かなひびが入っている場合、そこから雨水が浸入しやすくなります。
軽度のひびでも放置すると内部に水が回り、建材の腐食や雨漏り、カビの原因になる可能性があります。
ひび割れを発見したら、早期の下地補修と塗装による対処が必要です。
塗料が耐用年数を迎えている
外壁や屋根に使用されている塗料には、それぞれ「耐用年数」が定められています。
耐用年数とは、塗料が本来の性能を維持できる期間の目安です。
見た目がきれいに見えていても、経年劣化によって防水性や遮熱性が低下している場合があります。
耐用年数を過ぎたら、点検と塗装を検討しましょう。
塗装工事で使用される主な塗料の耐用年数
塗装工事では、使用する塗料によって保護性能や耐久性が大きく変わります。
選ぶ際は、建物の状態や予算、今後のライフプランも含めて検討しましょう。
外壁に使用する場合の、一般的な塗料の耐用年数は以下の通りです。
・ウレタン塗料:5〜10年(屋根塗装ではまず使用されない)
・シリコン塗料:7〜15年(屋根塗装の場合は4〜9年)
・フッ素塗料:12〜20年(屋根塗装の場合は6〜18年)
・無機塗料:18〜20年(屋根塗装の場合は12〜18年)
屋根は外壁よりも直射日光や雨風を受けやすく、劣化スピードが速いため、同じ塗料を使っても外壁より短いサイクルで塗装が必要になる場合があります。
「どの塗料が最適か」は建物の立地や日当たり、既存の塗膜の状態によっても変わります。
基本的には、耐用年数が長く機能性に富んだ塗料を選ぶのがおすすめです。
ただし「近いうちに引っ越しをする予定がある」といった大きなライフイベントが発生する場合は、あえて安価な塗料を使うという選択肢もあります。
塗装工事の費用相場
塗装工事の費用は、建物の大きさや使用する塗料、劣化の程度によって異なります。
目安として、一般的な戸建て住宅(約30坪)の相場は以下の通りです。
・外壁塗装+屋根塗装:110〜160万円
・外壁のみの塗装:70〜110万円
・屋根のみの塗装:60〜80万円
※上記費用に加えて、足場の設置費用などが発生します。
外壁と屋根塗装を同時に行う際の費用の内訳は以下の通りです。
・足場の設置:20万円程度
・養生:5万円程度
・高圧洗浄:3万円程度
・下地処理:4万円程度
・塗装:40〜70万円程度
上記はあくまで目安で、塗料のグレードや劣化状況によって費用は変動します。
さらに、劣化が進んでいて下地補修が多く必要な場合や複雑な屋根構造がある家では追加費用がかかることもあります。
塗装工事の主な流れ
塗装工事は「塗料を塗るだけの作業」と思われがちですが、実はさまざまな工程を経て丁寧に進められています。
外壁や屋根に共通する基本的な7つの流れは以下の通りです。
1.足場の設置(高所作業のために足場作る)
2.高圧洗浄(外壁・屋根の汚れを落とす)
3.下地処理(劣化状況を把握しひびやサビを補修する)
4.養生(塗料が付かないように保護する)
5.下塗り(下地と塗料の密着を強化する)
6.中塗り・上塗り(色と保護層を重ねる)
7.点検・足場撤去(最終確認後に清掃・完了)
これら1つひとつの工程を丁寧にこなすことで、質の高い塗装工事を実現できます。
特に経験の浅い人が塗装を行うと「塗りムラ」が発生する場合があり、塗料が持っている機能性を十分に発揮できない可能性が高まります。
塗装工事を業者に任せるなら、質の高い業者に依頼しましょう。
塗装工事をDIYで対応してはいけない理由
「費用を抑えたい」「自分でやってみたい」といった理由で、塗装工事をDIYで対応しようと考える人もいますが、実際には多くのリスクが伴います。
以下のような理由から、DIYではなくプロへの依頼がおすすめです。
・塗りムラが起こりやすく、塗膜が薄くなることで本来の性能が発揮されない
・素材や劣化状況に応じた適切な塗料を選ぶことが難しい
・高所作業の危険があり、転落などの事故につながるリスクがある
・足場や高圧洗浄機、養生資材などの専用設備が必要でコストがかかる
・下地処理が不十分だと、すぐに塗膜が剥がれてしまう可能性がある
・やり直しが必要となるケースが多く、かえって費用と手間がかかる
プロの塗装工事は、これらのリスクを未然に防ぎ、見た目の美しさと耐久性を両立させる仕上がりが期待できます。
塗装工事を依頼すべき信頼できる業者の特徴
塗装工事の仕上がりや耐久性は、どの業者に依頼するかで大きく変わってきます。
「どこに頼んでも同じ」と思われがちですが、実際には使用する塗料の選定から施工の丁寧さ、施工品質、アフターサポートまで、業者ごとに対応や技術に違いがあります。
信頼できる業者を見極めるためには、以下のようなポイントに注目しましょう。
経験豊富な職人が在籍しているか
現場経験が豊富な職人が在籍しているかどうかは、施工品質に直結します。
塗料の適切な塗り重ねや下地処理の判断など、経験者ならではの技術は仕上がりの美しさと耐久性に大きく影響するものです。
経験豊富な職人がいる業者は、天候や建物の素材に応じて柔軟に対応できるため、仕上がりにムラが出にくく、安心して任せられます。
実績や資格の有無もあわせて確認しておきたいポイントです。
地域に密着した業者か
地域の気候や建物の傾向を理解している業者は、適切な塗料や施工方法の提案が可能です。
また近隣での施工実績が多いため、信頼性や口コミを人づてに確認しやすいでしょう。
また、万が一トラブルが発生した場合もすぐに駆けつけてもらいやすいです。
地域密着で活動する業者であれば、地域の事情を熟知しており、地元密着ならではのきめ細かなサービスが受けられます。
明瞭な見積書を渡してくれるか
見積書の内容が明確で、工事項目ごとに具体的な内訳や数量、単価が記載されているかを確認しましょう。
たとえば「下塗り・中塗り・上塗り」といった工程がちゃんとあるのか、どのくらいの単価で算出されているかを見ておくことが重要です。
「工事一式」といった曖昧な表現しか記載されていない場合、工事の詳細が不透明になりやすく、手抜き工事が行われてしまうリスクがあります。
「これは何の費用ですか?」と尋ねたとき、丁寧に答えてくれるかも信頼性を見極めるポイントです。
担当者の対応に違和感がないか
担当者の対応も、業者選びにおいて非常に重要な判断材料です。
相談時の受け答えが曖昧だったり、こちらの質問に対して明確な回答がなかったりすると不安要素になります。
また、契約を急がせるような強引な営業や、不必要な工事をすすめてくる業者も避けたほうが良いでしょう。
信頼できる担当者は、専門用語をかみ砕いて説明してくれたり、小さな要望にも丁寧に対応してくれたりするのが特徴です。
塗装工事を検討している方は「塗装屋 吉」までご相談ください
塗装工事は家の外観を整えるだけでなく、住まいを長持ちさせるために欠かせません。
チョーキングや色褪せなど、外壁や屋根に気になる劣化症状が現れたら、まずは信頼できる業者に相談するのがおすすめです。
本記事で紹介した「信頼できる業者の特徴」を参考に、安心して塗装工事を任せられる業者を探してみましょう。