屋根塗装は必要?費用相場や塗料の種類、施工の流れ、業者の選び方を解説

屋根塗装は必要?費用相場や塗料の種類、施工の流れ、業者の選び方を解説

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屋根塗装を考え始めたときに、費用相場や塗装効果が気になる方も多いのではないでしょうか。

なかには「そもそも屋根塗装が必要なのか」と、塗装自体を迷う方もいらっしゃるかもしれません。

本記事では、屋根塗装の費用相場や塗料の種類、耐用年数、塗装効果などをプロの視点でわかりやすく解説します。

屋根塗装の施工の流れや業者を選ぶ際のポイントも説明するので、ぜひ最後までご覧ください。

 

屋根塗装が必要な理由と効果

屋根塗装は大切な住まいの劣化を防ぎ、寿命を延ばすために欠かせない重要なメンテナンスの1つです。

屋根には「雨風や紫外線などを直接受け止めて建物を守る」という役割があります。

塗装で屋根を保護することで、次の効果が期待できます。

・色や質感を変え、外観を美しく保つ
・防水性を高め、雨漏りを防ぐ
・耐用性を高め、屋根の寿命を延ばす
・断熱性を高め、室内環境の快適さを保つ
・劣化を抑制し、建物の資産価値を維持する

では、屋根塗装にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

次で具体的な費用相場を説明します。

 

屋根塗装の費用相場

屋根塗装の費用相場は、約30坪の住宅で60〜80万円が目安です。

足場の設置費用や消費税、諸経費など、別途必要となる費用もあるため注意しましょう。

費用を正確に把握するには、現地調査を伴う見積もりを専門業者に依頼するのがおすすめです。

費用は屋根の面積や形状、劣化状態、屋根材の種類などの物理的条件に加え、作業にかかる人件費によっても変動します。

塗料も費用に関係します。

塗料のグレードが高くなるほど費用も高くなるのが、一般的な傾向です。

 

屋根塗装に使われる塗料

遮熱や光触媒などの特殊な塗料を除いた屋根塗料は、下記の3種類が一般的です。

・シリコン塗料
・フッ素塗料
・無機塗料

1つずつ、詳しく解説します。

シリコン塗料

シリコン塗料は比較的お手頃価格で、雨や紫外線など塗装の劣化要因に対する機能性も高いのが特徴です。

屋根に使用した場合の耐用年数の目安は4〜9年です。

屋根塗装のメンテナンスをこまめに繰り返すことで、屋根や家の変化に気づきやすいというメリットがあります。

フッ素塗料

フッ素塗料は雨や紫外線など塗装の劣化要因に対する機能性の高さに加え、汚れが付着しにくいのが特徴です。

屋根に使用した場合の耐用年数は6〜18年です。

無機塗料

無機塗料はシリコン塗料やフッ素塗料よりも劣化要因に対する機能性が高く、耐用年数も長いのが特徴です。

屋根に使用した場合の耐用年数は12〜18年です。

屋根塗装のメンテナンス頻度や手間を最小限に抑えつつ、長期的に美しい外観や良い状態を保てるのが魅力です。

 

屋根塗装の工事の流れ

屋根塗装ではどのような工事が行われるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。

安心して検討できるように、一般的な屋根塗装の工事の流れを紹介します。

現地確認、近隣への挨拶

屋根塗装の工事は、施工前の最終点検として現地の状態を確認することから始まります。

後の工程に支障が出ないよう、問題点のチェックや作業動線の整備を行うのが目的です。

近隣の方々への挨拶も、この段階で実施します。

事前に飛散防止策や騒音などの説明を行うことで、配慮と誠意を示します。

足場の設置、安全対策

屋根塗装は高所で作業するため、足場の設置が欠かせません。

このとき避けられないのが、金属製パーツを組み立てる際に発生する一時的な騒音です。

できる限り短時間で完了できるよう作業の効率化を図り、お客様や近隣の方々の負担軽減に努めます。

足場の設置後は、養生用のメッシュシートを張ります。

塗料の飛散や落下事故の防止など、安心・安全対策の基本です。

高圧洗浄

高圧洗浄機を使い、屋根に付着したコケやカビ、鉄粉などの汚れを徹底的に除去します。

これは塗料の密着性を上げ、細部まで美しく仕上げるために必須の工程です。

どれほど高性能な塗料を用いても、汚れを残したままでは塗料本来の性能が発揮されません。

汚れは塗料の剥がれや浮きの原因になるほか、屋根材の劣化を早めてしまうリスクを高めます。

丁寧な作業が重要です。

下地処理

本格的な屋根塗装を始める前に屋根材の補修や調整などの下地処理を行って、塗装面を整えます。

下地処理がおろそかになると、塗料の剥がれやひび割れ、膨れなど、さまざまな不具合の発生リスクが高まります。

ひび割れから雨水が浸入し、雨漏りを引き起こすケースは少なくありません。

具体的な処理方法は、屋根材の種類や劣化の程度によって変わります。

豊富な経験と確かな知見が求められる工程です。

塗装

屋根塗装は一般的に、「下塗り」「中塗り」「上塗り」の3度塗りが基本です。

場合によっては「中塗り」「上塗り」をまとめて「上塗り2回」と表現されることもあります。

それぞれの屋根の状況に合わせて塗膜の厚みや希釈率、塗りの回数を調整するケースが大半です。

こうした繊細な技術の違いが、仕上がりに大きな影響を与えます。

最終チェック、足場の解体

屋根塗装の作業が一通り終了したら、仕上がりや塗り残しなどの最終確認を行います。

お客様が足場にあがり、仕上がりを直接確認することはできません。

外から見える範囲で確認していただきます。

写真や動画で確認できるサービスを提供している業者もあるので、相談してみましょう。

問題がなければ足場を解体し、周辺掃除を実施します。

引き渡し

屋根塗装の内容と結果をお客様にご説明のうえ、引き渡しを行います。

万が一のトラブルに備え、今後の窓口や連絡方法はしっかり確認しましょう。

その場で施工保証やアフターサービスの説明をする場合は、書類の受け渡しにも注意が必要です。

最後まで丁寧な対応を心がけることが、安心と信頼につながります。

 

優良な屋根塗装の業者を選ぶポイント

優良な屋根塗装の業者を選ぶポイントは、次のとおりです。

・経験豊富な職人が在籍している
・地域密着で営業している
・明瞭な見積もりを書面で渡している

それぞれ説明していきます。

経験豊富な職人が在籍している

屋根塗装の経験が豊富な職人が在籍しているか、確認しましょう。

屋根の状態は1棟ごとに異なります。

それぞれの状態にあわせて最適な塗料を選び、高品質に仕上げていくには熟練の技が不可欠です。

地域密着で営業している

地元の拠点と、地域での屋根塗装の実績を確認しましょう。

建物の特性や劣化状況は、地域の気候や風土などに大きく関係しています。

地域に精通した業者であれば、特性に応じた的確な対応が可能です。

さらに、地域密着型の業者であれば、いざというときにも迅速に駆けつけられる体制が整っていることも多いので安心です。

明瞭な見積もりを書面で渡している

屋根塗装の工程ごとに何を使用するか、どんな費用が必要になるのか、明瞭に記載した見積書が発行されるか確認しましょう。

業者によっては書面を発行しなかったり、「工事一式」とまとめて記載されていたりなど、詳細が不透明なケースがあります。

請求金額が見積もりと大幅に異なり、トラブルに発展する例も少なくありません。

屋根塗装で後悔しないためには、見積書を書面で入手するのはもちろん、内訳を把握したうえで納得できるかどうかを考えることが重要です。

 

信頼できる屋根塗装業者を見つけて相談しよう

本記事では、屋根塗装の費用相場や塗料の種類、耐用年数、塗装効果などを解説しました。

屋根塗装は家や建物の美観を保ち、劣化を防いで寿命を延ばす重要なメンテナンスの1つです。

しかし、屋根には「普段は見えない高い場所にあるがゆえに、劣化にも気づきにくい」という落とし穴があります。

何か問題が発生してからでは対応が後手にまわり、手間や費用がかさむリスクが否めません。

長く、安心して暮らしていくためにも信頼できる業者を探して、普段から相談しておくことをおすすめします。


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