外壁塗装のメリットとは?必要性からデメリットまでわかりやすく解説

外壁塗装のメリットとは?必要性からデメリットまでわかりやすく解説

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「外壁塗装って本当に必要なの?」と迷っていませんか。

見た目の変化だけで判断すると、まだ大丈夫と感じる方も多いでしょう。

塗装には外壁を守り、家の寿命や快適性を維持するための大切なメリットがいくつもあります。

放置すれば余計な修繕費がかかってしまうかもしれません。

本記事では、外壁塗装のメリット・デメリットを比較し、後悔しない判断のヒントを解説します。

 

外壁塗装のメリットとは?住まいを守る5つの効果

外壁塗装には見た目を整えるだけでなく、建物の寿命や快適性、資産価値を守るという重要な役割があります。

この章では、代表的な5つのメリットをご紹介します。

建物の見た目が美しくなる

外壁塗装のもっともわかりやすい効果は、やはり外観の美しさです。

色あせや汚れが目立っていた外壁も、塗り替えることで新築のような美しさを取り戻すことができます。

周囲の景観と調和する色合いに仕上げれば、家全体の印象がぐっと良くなり、街並みにも自然に馴染みます。

好みのカラーやデザインを選ぶことで、住まいに個性を持たせ、自分らしい家づくりを楽しむことも可能です。

外壁の劣化を防ぐ

外壁塗装は、紫外線や雨風といった過酷な自然環境から外壁材を守る「保護膜」としての役割を果たします。

定期的な塗装メンテナンスによって、ひび割れやチョーキング現象(外壁を触ると白い粉がつく現象)などの初期劣化を抑えることができ、外壁そのものの損傷を未然に防ぐことが可能です。

塗装を長期間放置してしまうと、劣化が進んで外壁内部に雨水が浸入し、建物の腐食やカビの発生につながるリスクが高まります。

室内の快適性が向上する

外壁塗装に使用される塗料の中には、遮熱や断熱といった機能性を備えたものもあります。

とくに遮熱塗料は、太陽光を反射して外壁の表面温度を抑える働きがあり、夏場の室内温度の上昇を軽減する効果が期待できます。

その結果、冷房の効率が上がり、光熱費の節約にもつなげることが可能です。

湿気や結露が起きにくくなることで、カビやダニの発生リスクを抑える効果もあり、衛生面の改善にも役立ちます。

防水・防カビ・防藻の効果がある

外壁塗装に使われる塗料の塗膜は、防水性能を備えており、雨水の浸入を防ぐ役割があります。

塗装によって外壁の表面にバリアをつくることで、水分が外壁内部に染み込むのを防ぎ、劣化や雨漏りのリスクを軽減してくれるのです。

湿気がこもりにくくなることで、カビや藻の発生を抑える効果もあり、外観の美しさや清潔感を長く保つことができます。

塗装による防水・防カビ性能は、住まい全体の衛生環境を守るうえでも重要なポイントです。

住宅の寿命・資産価値を維持できる

外壁塗装は、住宅そのものの寿命を延ばすためにも重要なメンテナンスです。

外壁材は、塗膜が劣化すると雨風や紫外線の影響を直接受けるようになり、劣化スピードが加速します。

定期的な塗装によってそのダメージを防ぐことで、外壁材を長持ちさせることができるのです。

外観が良好に保たれている住宅は、将来的に売却や賃貸に出す際にも高く評価されやすく、資産価値の維持にもつながります。

 

外壁塗装のデメリットとは?事前に知っておきたい注意点

外壁塗装には多くのメリットがある一方で、施工中の不便さや費用など、事前に理解しておくべきデメリットも存在します。

代表的な外壁塗装のデメリットを3つ紹介しましょう。

普段の生活が制限される

外壁塗装では、足場の設置や養生シートによって窓を開けることができず、洗濯物も外に干せなくなるケースがあります。

作業中の騒音や塗料のにおいが気になることもあり、日中を自宅で過ごす方にとってはストレスの原因となるかもしれません。

とくに在宅ワークをしている方や、小さなお子様・ペットのいるご家庭では、生活リズムに影響が出る可能性があるため、事前の準備や心構えが大切です。

近所に配慮が必要になる

外壁塗装では、足場の設置や高圧洗浄、塗装作業にともなう音などが発生するため、近隣住民にとっては騒音と感じられることもあります。

塗料のにおいや飛散などによって、トラブルや苦情につながるケースも少なくありません。

そうした工事リスクを避けるためにも、工事前にはきちんとあいさつ回りを行い、施工内容や期間を伝えておくことが大切です。

工事中のマナーや職人の態度も、近所付き合いに影響を及ぼす要素となるため、業者選びの段階で配慮が行き届いているかを確認しておくと安心です。

塗装費用がかかる

外壁塗装には、一定のまとまった費用が必要となります。

費用相場としては、以下の金額を参考にしてください。

・外壁塗装+屋根塗装:110〜160万円
・外壁のみの塗装:70〜110万円
・屋根のみの塗装:60〜80万円
※約30坪ほどの住宅での金額で換算

また、外壁と屋根の塗装を同時に行う場合の費用内訳は以下のようになります。

・足場の設置:20万円程度
・養生:5万円程度
・高圧洗浄:3万円程度
・下地処理:4万円程度
・塗装:40〜70万円程度

上記金額に加えて、シーリング工事や雨樋・破風板などの付帯部分の塗装費用、消費税や諸経費なども必要になるため、最終的な金額は条件によって前後します。

費用は使用する塗料のグレードや建物の劣化状況、立地環境によっても大きく異なります。

あくまで相場は目安と考え、正確な金額を把握するためには現地調査を受けたうえでの見積もりを依頼することが重要です。

 

外壁塗装をしないリスクとは?放置が招く3つの問題

「まだ大丈夫」と思って放置した結果、後悔してしまうケースも少なくありません。

外壁塗装を行わなかった場合のリスクを解説します。

外壁材の劣化が進行する

外壁塗装の役割のひとつは、塗膜によって外壁を雨風や紫外線から保護することです。

塗装メンテナンスを怠って塗膜が劣化してしまうと、防水性が失われ雨水が外壁の内部へ浸入しやすくなります。

その結果、外壁材にひび割れや欠けが発生したり、壁内の木部が湿気を含むことで腐食が進んだり、シロアリの被害を招いたりすることもあります。

劣化が進みすぎると、もはや塗装では対処できず、外壁材の張り替えなど大がかりな修繕が必要になる場合もあるので注意しましょう。

室内環境が悪化する

外壁塗装を怠って外壁が劣化すると、建物の断熱性や気密性も低下し、冷暖房の効きが悪くなって不快な室内環境になる恐れがあります。

外壁からの湿気の浸入や断熱性能の低下により、結露が起きやすくなり、室内にカビが発生しやすくなるのも大きなリスクです。

カビは見た目だけでなく、アレルギーや喘息など家族の健康にも影響を及ぼす可能性があるため要注意です。

資産価値の低下につながる

外壁の見た目は、住まいの第一印象を大きく左右します。

もし外観が色あせていたり、ひび割れや汚れが目立っていたりすると、「しっかり管理されていない家」と見なされ、査定額に悪影響を及ぼすことがあります。

将来的に売却や賃貸を検討している場合、見た目の劣化は購入希望者や不動産会社の印象を左右し、価格交渉で不利に働く可能性もあるのです。

定期的に外壁塗装を行っておくことで、住まいの美観と信頼性を保ち、資産価値の維持につながります。

 

外壁塗装に使われる主な塗料と耐用年数

外壁塗装で使われる塗料にはさまざまな種類があり、それぞれ価格や耐久性、機能面に違いがあります。

以下に、代表的な塗料とその耐用年数の目安をご紹介します。

・ウレタン塗料:5〜10年
・シリコン塗料:7〜15年
・フッ素塗料:12〜20年
・無機塗料:18〜20年

それぞれの塗料にはメリットとデメリットがあるため、目的や予算、建物の環境に応じて、業者に相談しながら最適なものを選ぶことが大切です。

 

外壁塗装が必要なタイミングと見極め方

塗装のタイミングを誤ると、余計な出費やトラブルにつながることもあります。

劣化サインと築年数を参考に、適切な時期を判断しましょう。

塗り替えが必要な代表的な症状

外壁に以下のような症状が見られたら、塗り替えのタイミングが近づいているサインです。

【チョーキング現象】
外壁を手で触ったときに白い粉がつく現象です。

塗膜の劣化が進行しており、防水性が低下している状態を示します。

【ひび割れ・剥がれ・カビや苔の発生】
塗膜がひび割れたり剥がれたりすると、そこから雨水が浸入しやすくなり、外壁内部を傷める原因になります。

黒ずみや緑色の苔が目立つようになったら要注意です。

【全体的なくすみ・色あせ】
新築時と比べて明らかに色が薄くなっていたり、くすんだ印象になってきたりした場合も、塗膜の劣化が進んでいると考えられます。

築年数と前回の塗装時期も判断基準

外壁塗装の必要性を判断するうえでは、築年数や前回の塗装からの経過年数も大切なポイントになります。

一般的に、築10〜15年が塗り替えの目安とされていますが、これはあくまで一例です。

使用された塗料の種類や施工の質、住まいの立地条件によって耐用年数は異なるため、過去の塗装履歴の確認も可能なら行いましょう。

もし以前の塗装時期が不明な場合は、専門業者による無料点検を受けることで、現状を的確に把握できます。

 

外壁塗装で後悔しないためのポイント

せっかく外壁塗装を行うなら、「頼んでよかった」と満足できる仕上がりにしたいものです。

適切な業者を選ぶためには、事前の準備や業者選びが非常に重要です。

外壁塗装業者を選ぶために気をつけるべきポイントをご紹介しましょう。

・施工実績が豊富で、写真や口コミなどが確認できる業者を選ぶ
・契約前にわかりやすく丁寧な説明をしてくれるかどうかを確認する
・保証制度やアフターフォロー体制を確認する
・地域特性に詳しく、迅速な対応が可能な地元業者を選ぶ

信頼できる業者を選ぶことができれば、工事の不安も減り、「塗装してよかった」と心から思えるはずです。

 

外壁塗装のメリットを正しく理解して後悔のない選択をしよう

外壁塗装は、住まいの美観を整えるだけでなく、外壁材の保護や快適な室内環境の維持、さらには資産価値の維持といった多くのメリットがあります。

一方で、工事中の不便さや費用の負担といったデメリットもあるため、事前に正しい情報を把握しておくことが大切です。

タイミングを見極めつつ適切な塗料を選び、信頼できる業者に依頼することで、外壁塗装は「やってよかった」と思えるリフォームになります。

決して安くない工事だからこそ、焦らず冷静に判断し、後悔のない選択をしていきましょう。


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