サイディング張り替えの費用相場は?費用を抑える方法とともに解説

サイディング張り替えの費用相場は?費用を抑える方法とともに解説

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外壁のサイディング張り替えを検討し始めたとき、費用が気になる方が多いのではないでしょうか。

中には、平米単価や総額の費用相場がわからず、不安からサイディング張り替え工事自体をためらっている方もいるかもしれません。

本記事ではサイディング張り替え工事の費用相場を、サイディングの種類別に詳しく解説します。

費用を抑える方法や信頼できる業者の見極め方、メリット・デメリットなども紹介します。

サイディング張り替えで後悔しないためにも、ぜひ最後までご覧ください。

 

サイディング張り替え工事の費用相場

サイディング張り替え工事の費用相場は、サイディングの種類や施工する面積、建物の状況などにより異なります。

一般的には、サイディング材そのもの以外にも、剥がした古いサイディングの撤去や処分に関わる費用が発生します。

他にもシーリング費用、消費税、諸経費などが必要となるケースが多いため、最初に確認しておきましょう。

また、サイディング材は、主に次の5つの種類に分けられます。

・窯業系サイディング
・金属系(トタン)サイディング
・金属系(ガルバリウム鋼板)サイディング
・樹脂系サイディング
・木質系サイディング

例えば約30坪の住宅でトタンからガルバリウム鋼板へ張り替える場合、費用相場は100~360万円が目安です。

費用を比較しやすいように、サイディングの種類ごとの平米単価や特徴を詳しく見ていきます。

窯業系サイディングの費用相場

窯業系サイディングの平米単価は、3,000~6,000円/平方メートルです。

窯業系サイディングはセメントと繊維質をベースに高熱処理で形成された外壁材で、耐火性に優れているのが特徴です。

デザインやカラーも豊富で多彩な意匠が選べることも、人気の理由の一つとなっています。

金属系(トタン)サイディングの費用相場

金属系(トタン)サイディングの平米単価は、700~3,000円/平方メートルです。

トタンとは亜鉛が表面に加工された「亜鉛メッキ鋼板」で、他の外壁材より軽量なのが特徴です。

古くから使われている素材で、金属にもかかわらずサビにくいことでも人気を集めています。

金属系(ガルバリウム鋼板)サイディングの費用相場

金属系(ガルバリウム鋼板)サイディングの平米単価は、1,500~7,000円/平方メートルです。

トタンとの違いは表面処理で、ガルバリウム鋼板はアルミニウムと亜鉛の合金メッキが施されています。

トタンの良さがさらに高められ、サビや腐食により強い素材として注目されています。

樹脂系サイディングの費用相場

樹脂系サイディングの平米単価は、4,000~10,000円/平方メートルです。

樹脂系サイディングは、プラスチック素材の塩化ビニル樹脂を主成分としています。

耐衝撃性に優れ、塩害や凍害にも比較的強い点が特徴です。

木質系サイディングの費用相場

木質系サイディングの平米単価は、5,000~9,000円/平方メートルです。

天然木や木質繊維板をベースにした外壁材で、自然な風合いや温かみが特徴です。

断熱性や調湿性に優れ、室内環境を快適に保つ効果も期待できます。

 

サイディングの張り替え費用を抑える方法

サイディング張り替え工事の費用は、下記の方法で抑えられる可能性があります。

・補助金・助成金を活用する
・火災保険を活用する
・悪質業者への依頼を避ける

一つずつ解説します。

補助金・助成金を活用する

自治体によっては、サイディング張り替え工事に補助金や助成金を利用できる場合があります。

制度ごとに申請要件や募集時期、必要書類などが異なるため注意が必要です。

原則として工事前の申請も必要になるため、自己判断はおすすめできません。

自治体のサイトで確認するほか、地元の業者へ相談するなど、正確な情報で確認しましょう。

火災保険を活用する

火災保険は火災のみならず、落雷や風災、雹などの自然災害で受けた損害も補償する制度です。

したがって、サイディングの損傷原因が自然災害によるものと判断された場合は、火災保険が適用される可能性があります。

損害の状況や契約内容によって判断が分かれるため、まずは専門業者へ相談しましょう。

火災保険の請求は事故発生から3年以内が原則のため、早めの対応が必要です。

悪質業者への依頼を避ける

サイディング張り替えのような大きな工事では、残念ながら悪質業者による被害が後を絶ちません。

悪質業者がよく使う悪質な手口は、主に次の3点です。

・約束なしに訪れ、不安を煽る発言をする
・断ろうとしたタイミングで、大幅な値引きを提案する
・見積書を渡さない、もしくは「一式」などの記載で工事内容の詳細を濁す

即決を迫られても対応せず、必ず信頼できる第三者の意見を聞きましょう。

 

サイディング張り替え工事で信頼できる業者を選ぶコツ

では、どのように「信頼できる第三者」を見極めたらよいのでしょうか。

サイディング張り替え工事の業者を選ぶ際は、下記の6つの基準で考えてください。

・地元密着型で事業展開している
・地域で豊富な施工実績がある
・契約前に丁寧で分かりやすい説明をしてくれる
・完全自社施工をしている
・見積もりが詳細かつ明瞭である
・サポートやアフターケアが充実している

建物は住んでいる地域の気候や環境により、各々の特性が異なります。

一般的な専門知識では不十分なケースもあるため、地元に根付いた業者であれば、適切なアドバイスが期待できます。

 

サイディングの張り替えを検討すべきタイミング

サイディングには「本来の機能を維持できる期間の目安」として、耐用年数が定められています。

例えば、トタンの耐用年数は10〜20年、ガルバリウム鋼板の耐用年数は20〜35年です。

耐用年数を超えていなくても、建物の環境や自然災害などで劣化が進んでいる場合があります。

下記のようなトラブルが発生している場合も、サイディング張り替えの検討が必要です。

・チョーキング(外壁に触れるとチョークのような白い粉が付く現象)
・サイディングのひび割れや反り
・シーリング(コーキング)のひび割れ
・カビやコケの発生

いずれのケースでも、少しでも気になることがあれば、早めに専門家に相談しておくことをおすすめします。

 

サイディング張り替え工事のメリット

サイディング張り替え工事には、大きなメリットが2つあります。

・外壁に関わる根本的な問題を解決しやすい
・長期的視点では、コストパフォーマンスに優れている

順に解説していきます。

外壁に関わる根本的な問題を解決しやすい

サイディングの張り替え工事では古いサイディングを剥がすため、下地にも関係するような根本的な問題が解決しやすくなります。

新たなデザインや新機能を持つサイディングなど、選択肢の幅が広がるのもメリットの一つです。

結果的に新築の美観が得られる点も魅力的です。

長期的視点では、コストパフォーマンスに優れている

新しいサイディングに張り替えることで、次のメンテナンスまでの期間が延長されます。

耐用年数が延びることで建物の寿命も延長され、長く安心して住み続けられる期待が高まります。

結果的にコストパフォーマンスが向上するのも、大きなメリットの一つです。

 

サイディング張り替え工事のデメリット

一方で、サイディング張り替え工事にはデメリットもあります。

・費用が高額になりやすい
・工期が長期化しやすい

こちらも、順に説明します。

費用が高額になりやすい

剥がした古いサイディングの撤去や処分の費用も必要となるため、比較的高額になりやすい傾向があります。

さらに、アスベスト(石綿)を含む外壁材の場合は特別な処理作業が必要となるため、追加費用がかかる場合もあります。

2006年9月以降に着工した建物であれば、アスベストの使用は禁止されているため、基本的には心配の必要はありません。

少しでも気にかかることがあれば、専門家へ相談しましょう。

工期が長期化しやすい

張り替え工事は工程数も多く、一般的に工期が長期化する傾向があります。

場合によっては窓を開けられない、洗濯物を外に干せない、建物への出入りがしにくくなるなど、日常生活への影響も考えられます。

自分自身や家族の予定、ライフイベントなどと照らし合わせて、影響が少ない時期の実施を検討しましょう。

 

サイディング張り替え工事で後悔のない選択をしよう

サイディング張り替え工事の費用は、建物の構造や環境、使用する素材などによって異なります。

まずは何でも相談可能な、信頼できる業者を探すことが重要です。

特に地元の業者であれば、適切な工事や費用の抑え方など、的確なアドバイスが得られます。

サイディング張り替え工事で後悔しないためにも、早めの行動がおすすめです。


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